NRI BRAND INDEX®

特徴

ブランド力の構造的把握(Baseスコア)

マーケティング担当者がブランド戦略を検討するためには、まずは現状における自社商品・サービスのブランド力についての評価を、構造的かつ詳細に把握することが必要です。そこでNBIのBaseスコアでは、過去から蓄積されたブランド力を示すものとして、ブランド・エクイティ研究 の第一人者であるケビン・レーン・ケラーのブランド・レゾナンス・モデルの考え方をベースに、NRI独自の要素を加えたモデリングを行っています。

ブランドへの理解・評価の段階は、機能的側面を指す「パフォーマンス」「ジャッジメント」と情緒的側面を指す「イメージ」「フィーリング」の4つの要素で構成され、さらに上位の関係性として、ブランドへの共感・愛着を示す「レゾナンス」で構成されます。NBIでは、このブランド・レゾナンス・モデルにおける理解・評価段階の構成要素について、昨今着目され、生活者側でも多くの商品・サービスについて充足ニーズの高まっている「SDGs要素」を加えた形でモデリングを行っています。具体的には、上記モデルに基づいて設計された生活者アンケートにより得られたデータを分析し、ブランドごとに強み・弱みの特徴を可視化するとともに、上図のピラミッド構造に応じた加点の重みづけを行い、各評価要素の得点の合計点をBaseスコアとして算出します。

ブランド力の将来性を加味(Leadスコア)

一般的に新しい商品やサービスは、「オピニオンリーダー」層から順に評価が行われる傾向があります。オピニオンリーダー層の特徴として、特定の商品(その人自身が興味を抱いているカテゴリーの商品)への関心が高く、様々な情報源から積極的に情報を収集して、クチコミやSNS等でも活発に情報発信する傾向があります。これらの特徴を踏まえ、オピニオンリーダー層による評価が、当該商品の将来における世の中全体のブランド評価の先行指標となるものと考え、NBIではLeadスコアとして採用しています。

オピニオンリーダーは生活者アンケートの回答者の中で、カテゴリーごとに「情報収集を積極的に行い、新商品に対する感度が高い人」を抽出しています。そしてLeadスコアについては、カテゴリーごとのオピニオンリーダーに限定して、Baseスコアと同様の方式でスコアを算出します。

ブランド力の「今」を把握(Trendスコア)

商品・サービスに対する生活者のブランド評価は、SNSが浸透する前は、主に企業から発信される情報・イメージで構築されることが多かったため、変化はゆるやかであり、年1回の調査で十分把握できました。しかし現在では、SNSを通じた人々の活発なコミュニケーションによって、ブランドに対する評価がダイナミックに変化しうる時代となっています。

NBIでは、個別の商品・サービスが持つ現在のブランド力の勢いを示す指標として、「話題性」に着目しました。この「話題性」は、SNS解析ツールにより、当該ブランドに関する投稿数の変化で捉えることができます。実際に、新商品が出たタイミングや、芸能人やオピニオンリーダーからの投稿をきっかけに、ブランドごとの投稿数が大きく変化していることが観測できます。この投稿数の変化を、NRIが構築した独自のロジックにより、Trendスコアとして指標化し、ブランドの「今」を把握するために採用しています。