2022年3月23日 最新データから読み解く「NRIマーケティングレポート」

「ブラックフライデー=オンライン流通」のイメージが浸透。オフライン流通は差別化を

「ブラックフライデー」の認知率は56%(21年時点)、実施企業の第一想起はアマゾンの1強。

ブラックフライデーとは、流通業を中心に実施されるセールであり、感謝祭の翌日(11月第4金曜日)に行われる。米国が発祥とされ、日本では2016年頃から大手小売チェーンが開催している。

図1は、 202112月におけるブラックフライデーの認知率を調査した結果である。 「確かに知っている」と回答した人は56%であり、「聞いたことがある」まで含めると91%と広く認知されていることが分かる。

図1:「ブラックフライデー」の認知率marketing_v74_1.jpg

また生活者は、ブラックフライデーと聞いてどのような企業を思い浮かべるのだろうか。図2は、ブラックフライデーの実施企業について、選択肢などヒントを与えずに、最初に思い浮かんだ企業の割合を示している。

図2:「ブラックフライデー」実施企業の第一想起(純粋想起)marketing_v74_2.jpg

最も多いのはアマゾン(29%)であり、続いてイオン(15%)、楽天(10%)と続く。TOP3のうち、オンライン流通が40%を占めることから生活者の中で「ブラックフライデー=オンライン流通」のイメージが形成されていることがわかった。生活者にとってオフライン流通でのブラックフライデー利用は選択肢として入りにくいのが現状である。

「ブラックフライデー」期間中にセール対象商品を購入した生活者は28%と少数派。浸透のカギとなるカテゴリは「日用品、日常的な食料品、衣料品関係」か。

図3は、ブラックフライデーにおける対象商品の購入経験率を示したものである。21年において対象商品を購入した人は28%と少数で、過去の購入経験を含めても、41%と半数以下であった。

3:「ブラックフライデー」対象商品の購入経験率marketing_v74_3.jpg

では、ブラックフライデーの利用者を増やすためにはどのようなニーズを満たすべきなのか。21年に対象商品を購入した生活者に限定し、深掘りしていく。

図4は購入したカテゴリについて調査したものである。最も購入されていたカテゴリは、日用品・衛生用品で50%、次いで、日常的な食料品42%であった。利用シーンにおいても、普段使いの商品を"より安く"購入したい生活者の利用が多いようだ。

図4:21年度購入者における購入率TOP5カテゴリmarketing_v74_4.jpg

日本国内で6年目の開催となったブラックフライデー。オンライン流通、オフライン流通の両社でセールが行われているが、認知者の間では「ブラックフライデー=アマゾン(オンライン流通)」のイメージが形成されつつある。オンライン流通では、日用品や食料品は「決まったものをまとめて購入する」傾向にあることから、オフライン流通は、「未購入商品だけど、興味があるので直接みてみたい」といった、手に取って比較できる売場ならではの強みを生かした、顧客体験型マーケティングで差別化する戦略が重要だろう。

出所)NRI インサイトシグナル調査20211211日、関東男女20-60代、N=3,249

NRI マーケティングサイエンスコンサルティング部 寺内秀斗

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