2021年4月 7日 最新データから読み解く「NRIマーケティングレポート」

テレワークは体重増加に影響大。自宅トレーニングで体重管理を。

テレワーク頻度が高いほど、体重が増加

 コロナ禍において、外出自粛に伴いテレワークが浸透している中、体重増加に悩んでいる人も多い。テレビ番組やデジタルメディア等でも、「家にいながらの運動」をテーマにしたコンテンツが増えているが、テレワークはやはり体重増にも影響しているようだ。

図1 テレワーク頻度と体重の増減marketing_v40_1.jpg

 図1で示すように、テレワークの頻度が高ければ高いほど、コロナ禍において「体重が増えた」と回答した人は多い傾向にある。テレワークを実施している人は、全く実施していない人と比べ体重が増えた人が約16ptも多く、実に約半数が体重の増加を経験している。しかし、言い換えれば、残りの半数は体重の維持もしくは減少を実感している。

 コロナ禍で外出機会が限られている中、体重管理がしっかりとできている人は少なくとも何かしらの対策をとっているに違いない。その中でも特に、テレワーク頻度が高い人は、どのような手段をとって体重管理をしているのだろうか。次の段落で検証してみよう。

コロナ禍における体重管理の秘訣は、場所・時間帯に依存しない一人でもできる運動

 ここでは、コロナ禍でもできる運動として浸透してきた、「自宅トレーニング」に焦点をあてる。図2は、コロナ禍においてテレワークを毎日実施している人の中で、体重が増加した人と、維持・減少した人の「自宅トレーニング時間」の増減を比較したものである。体重増加の人では、約半数が自宅トレーニング時間を減らしてしまっているが、体重の維持・減少した人では、自宅トレーニング時間が増えた人が多い。体重が増加した人よりも、自宅トレーニング時間を費やした割合が7.6ptも高い。

図2 自宅トレーニング時間

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 また、体重が増加した人のうち約半数が自宅トレーニング時間を減少させている一方で、維持・減少した人では、自宅トレーニング時間を減少させているのはたったの1割未満ということが分かった。

 テレワークになった人が適切に体重管理を行うためには、自宅トレーニングの他に、散歩など、気軽に始められるもので十分に効果が得られる。今までのようにジムやフィットネスクラブといった運動施設に行かないと、体重管理ができないとは言っていられない状況である。場所や時間帯に依存しない生活様式に合わせた運動が、テレワーク時の体重管理のポイントになる。

出所)NRIシングルソースデータ

NRI マーケティングサイエンスコンサルティング部 コンサルタント 浦口凌央也

NRIマーケティングサイエンスコンサルティング部では、シングルソースデータによる生活者の行動を毎日継続的に収集しております。お客様のテーマや課題にあわせて、データの追加調査や分析をおこない、マーケティング課題解決のお手伝いをいたしますので、こちらより、お気軽にお問合せください。