2016年2月23日
読者数が2.5倍!週刊文春の快進撃
2016年から閲読率が急上昇
2016年はスキャンダラスな幕開けになりました。その一翼を担う週刊文春、「センテンス スプリング!」という造語も飛び出てくるほど、話題の雑誌になっています。それでは、週刊文春の読者数の推移はどうなっているのでしょうか。その他の主要週刊誌と合わせて見てみましょう。
出典)NRI シングルソースデータ(関東エリア 男女20-59歳:N=2,346)
※閲読率が2016年1月24日週の発売雑誌が2.0%以上の週刊誌を抽出
NRIのシングルソースデータでは、発売日ごとに雑誌の閲読率を調査している。(調査の対象は、立ち読みも含め、発売後1~2週間以内に読んだ雑誌についてインターネットアンケートによる調査を実施し、読んだ人の割合=閲読率として計算)
週刊文春は、関東エリアでは生活者の4.9%が1月28日発売号を閲読しています。この数字は、11月26日発売号の1.9%と比較して、なんと、およそ2.5倍になっています。
グラフを見ると、年末年始の発売号から、閲読率3%の大台に乗り、他の週刊誌と差を広げている。そのまま、1月10日週、17日週、24日週と発売するにつれて、閲読率がどんどん上昇しており、今、まさに乗りに乗っている週刊誌が文春であることがデータに如実に表れています。
男性20代、女性30代の読者が増加
では、どんな読者が増えているのでしょうか。閲読率が特に高まっている2016年1月における週刊文春の性年代別閲読率の推移を見てみましょう。
出典)NRI シングルソースデータ(関東エリア 男女20-59歳:N=2,346)
まず、左の男性における年代別閲読率をみると、もともと男性50代の閲読率が高く、1月28日発売号の閲読率は、男性50代の10%以上が読んでいる雑誌になっています。伸び率に注目すると、1月の当初はほとんど閲読していなかった男性20代の閲読率が3.4%まで急上昇しています。男性30代と同じ水準まで、閲読率が高まっています。
次に、女性に注目すると、女性30代での閲読率が高くなっています。1月7日発売号では、女性30代の閲読率は、1.1%の閲読率だったのですが、1月28日発売号では4.8%まで高まっています。若い男性だけでなく、女性の読者層にも広がりを見せています。
女性の30代は比較的、テレビの視聴時間も多いため、ワイドショーなどテレビ番組で取り上げられた内容を、雑誌の記事でも確認しているような行動があるのかもしれません。
既存の読者層を逃がすことなく、若い読者層も取り込むことができているのが、快進撃の秘訣なのでしょう。それほど、インパクトの大きな出来事を取り上げ続けた週刊文春、この勢いがどこまで続くのか、今後も注目です。
(佐藤 好浩)