男性は情報収集。女性はコミュニケーション

ちりも積もれば山となる...通勤のために1日1時間電車に乗っている人は、5日で5時間、1年ではなんと260時間もの時間を電車で過ごすことになります。

みなさん、電車ではどのようなことをしているのでしょうか。フルタイムで仕事をしている1,053人の調査結果を分析しますと、電車内での行動に男女差があるようです。男性は、書籍や新聞やインターネットサイト閲覧などの情報収集利用が女性より高く、女性はSNS、メールといったコミュニケーション利用が男性より高い傾向があります。私は男性ですが、通勤時間はスマホゲームに勤しんでおります。ちりも積もれば...時間は有効に使いたいものです。

出典）野村総合研究所　2015年11－12月期シングルソースデータ（関東エリア　男女20-59歳のフルタイムで働く人：N=1,053）

余った時間は、やっぱりスマホ

では、電車に乗っている時間によって、行動に差は出るのでしょうか。

同じく乗車時間で集計すると、行動に差が出てくることがわかります。SNSやスマホゲームなどの割合は1日30分未満の乗車時間でも高く、短い時間でも手軽に利用していることが伺えます。また、乗車時間が長い人ほど、じっくり書籍や新聞を読んだり、音楽を聴きながら他のことをする人が多いようです。乗車時間が長い人ほど、睡眠に充てる人も多いようですね！

出典）野村総合研究所　2015年11－12月期シングルソースデータ（関東エリア　男女20-59歳のフルタイムで働く人：N=1,053）

混雑イライラはスマホで我慢

では、混雑している電車を利用する人の電車内の行動が気になるところです。

そこで東京駅、大手町駅、日本橋駅など、ラッシュ時に大変混雑する駅を利用している485人の電車内での行動を分析してみましょう（どちらもフルタイムで仕事をしている人になります）。インターネットサイト閲覧やSNS、スマホゲームなど手軽に利用できることを中心に、実は混雑している方が電車内での時間を有効活用していることがわかりました。電車内で過ごす時間の有効活用は、混雑状況ではなく、各自の意識の問題なのかもしれません（ちなみに私は、どれだけ混雑しても、スマホゲームをします）。

※全体と混雑駅利用者で電車乗車時間に違いがあったため、乗車時間による利用傾向の違いを排除するため、乗車時間30分未満を分析対象としている
出典）野村総合研究所　2015年11－12月期シングルソースデータ（関東エリア　男女20-59歳のフルタイムで働く人：N=1,053）（林　裕之）